ancestor 2015

ancestorは代々木ance主催のダンスイベントである。

 

だいたい毎年9月に代々木のオリンピックセンターで行われている。

 

主にジャンルはhouseのショーケースである。

 

イベントに行って感じたことを3点ほどにまとめる。

 

1.生(経験すること)は良いということ。

 

アマゾンや楽天you tubeや、とにかくすぐにゲットできるメディアはとても便利である。

 

最近はそればっかり利用していて、便利だなと感じていた。

 

自分に都合のいいことばっかりをキュレーションしてきた。

 

イベントでは、自分が欲しいとか知りたいという、情報だけでなく、自分が嫌だとか興味がないとか、そういった刺激にさらされた。

 

そういった刺激とは、具体的に、あまり好きじゃないジャンルの音楽とひとりよがりだな、と感じるダンス。

 

同じ酢豚でも、普通の調理酢で作る人もいれば、黒酢で作る人もいて、バルサミコ酢で作っちゃう人もいるんだな、と感じた。

 

無意識にインプットしないようにしてきたノイズが気づかせてくれるものもあるんだな。

 

便利メディアにない、情報の洪水の中で、自分が色々なことに気づいたり、発想したり、そのきっかけとなりうる、いい機会となった。

 

ノイズって大切なんだな。

 

実はノイズじゃなかったりするもんね。

 

2.自分が頑張ればあそこで(舞台上)すごいものを見せられる存在になれる。(のではないか。)

 

ハードワークすれば、あそこで活躍できるな、と感じた。

 

勘違いなのかもしれないけど、そう思ってるときって、すごくポジティブで自分自身が楽しい。

 

量稽古って大切だね。(きっとそれだけじゃないけど。)

 

3.LET'S GO!!という応援について

 

応援する人が、「LET’S GO!!」って応援していた。

 

すごく、違和感があった。

 

おれはもっと静的にシュールな気持ちで鑑賞していた。

 

例えば、かっこいいものを作ったとして、楽しんで作り上げた人もいれば、苦しんで作った人もいれば、怒りのエネルギーで作り上げた人もいるわけで。

 

生んでる最中の仮定に人が解釈を与え、それを伝えるのって、おれはすごく嫌だなと感じた。

 

昔、野球のメジャーリーグで活躍していた新城という選手がいる。

 

その選手が、「がんばれ!!」って応援されるのがとても嫌だと言っていた。

 

「がんばれって、応援されるのはすごく嫌。もう、ものすごくがんばってるから、って言いたくなる。それだったら、幸運を祈るとか、うまくいくとイイネって言われた方がいいよ。」

 

今回、LET'S GOって応援した人は、きっと悪気ないと思う。

 

けど、普段を知らずに作品を見る人は、アウトプットを楽しむに限るな、と感じた。

 

多くの人にとって、結果が全て。